血煙銭湯

毎週日曜日更新

2017年10月

北海道では先日、ブレードランナー2049公開に合わせて旧「ブレードランナー」が
深夜帯で放送されたので、予約録画してついさっき久々に視聴しました。

ブレードランナーって、そんなにシナリオが凄いというわけではないし、
原作からの解離も激しいという向きもありますが、
こうして改めて見るとやっぱりビジュアル的な斬新さは色あせないですね。
シド・ミードのデザインセンスと、リドリー・スコットのスモーク演出が
巧みに合致したSF映画の名作だと思います。
日本の漫画やアニメに多大な影響を与えたことは、あちこちで繰り返し言われてるでしょうが
今回ふと気づいたのが「女サイボーグが白目をむいてピクピクさせる演技」が
恩田尚之さんの作画っぽいなあ…と。
今はそんなでもないですが、恩田さんて80~90年代のOVAとかで
こういう目の演技(作画)に特徴があったんですよね。
ただの偶然の一致か、考えすぎか。
でも時期的にこれがきっかけであったとしてもおかしくはないですねえ。


巨影都市を1週目クリアしました。


ゴジラ、ガメラ、モスラ、ウルトラマン、エヴァ、パトレイバーと
有名特撮・アニメをうまく災害として取り込んだ絶体絶命都市の後継ですが、
個人的にはうーん…もうひとつという感想です。
つまんないことはないんですよ、シナリオは絶体絶命都市らしさが残っていて
真面目な選択肢もあれば必ずバカな選択肢があって楽しい。
ただ各種巨影を出さなければいけないという制約のせいか、
1ステージがあまり広く感じられず、話も短く感じてしまいました。
あと、ちょっとゲストの数を欲張りすぎかなあ。
脈絡なく出てきて、結局話にそれほど絡んでるわけじゃないですからね。
ラストに明かされる真実から逆算すれば、ウルトラマンシリーズに絞った方が
説得力もあったかもしれないです。
こういう満足と不満足を差し引きすると、10段階評価で7くらいかな。
…もうちょっとガメラが活躍するシーンが欲しかったかも。
ガメラファンです


えー、さて先週中ごろから拙著「デッドマキシマム」の単行本が
電子書籍でようやく販売の至りとなりました。
写真ニュース マンガハックPerry

中身は本編2本と読み切りのプロトタイプ2本という構成で、
本編でファンになられた方には若干物足りないと感じる方もいるかもしれませんが、
この本編2本ごとに電子書籍で単行本化する、というのは以降の流れとなる予定です。
「えー、せわしなーい」とか「1冊にもっとつめこんでホラホラ」と思われるかもしれないですが、
逆に「2本で一冊なら、単行本化されるのが普通の紙のコミックスより早い
とポジティブにとらえていただければ幸いです。
値段にすれば紙の本とそれほど変わるわけでもない
(月刊漫画の単行本だと200ページぐらいで1冊600円くらい)
ので、読者のメリットの方が大きいかと。

で、そのストアなんですが、僕もこう見えて著者なもんですから、
実際各ストアにどう置かれているのか気になるじゃないですか。
全部とは言いませんが、主だったところはチラチラと見て回ってきました。
まず最初にe-BookJapan
ここは現在マンガに限って言えば国内最大の品ぞろえで、
画質も大変高い(ここ重要)という評判です。
僕がお世話になっている「エコーズ株式会社」も一番力を入れて売り込みをかけたらしく
電書出版代行サービス「マンガハックPerry」で最も早く発売が始まったのがここなんですね。
しかしまあ、ここで著者や作品名で検索してしまうのも何やら気恥ずかしい。
そこで出版社経由で探してみることにしました。
まず画面左の「連載誌・レーベルから探す」をクリックして
写真eBookJapan|無料本多数!

するとこういう画面になるので次は右の「出版社一覧」をクリックすると
出版社がずらずらーっと出るので「エコーズ株式会社」を選択
写真eBookJapan03

ようやく出ました「デッドマキシマム」
掲載誌がないので、そちらから飛べないのが悲しいところ。
写真eBookJapan


他の多くのサイトでもだいたいこんな感じです。
ただ出版元が「エコーズ」ではない場合もあります。
その場合は「マンガハックPerry」か「クリエイティブエンタテイメント」になってますね。
……「クリエイティブエンタテイメント」ってなんじゃ?
ggrと出てきたのが、どうもBL系の電子書籍を販売している会社。
この辺は会社上でつながりのある大人の事情というものかもしれません…。
kindleでもこのクリエイティブエンタテイメントから出てますね。
写真Kindleストア Amazon

このクリエイティブエンタテイメントを経て出ているものは
何らかの手数料が上乗せされて、20円ほど高くなってるみたいです。
この辺ご了承いただきたい。
(kindleは印税安いけど販路が広いので、登録してもらえるだけでもありがたい)。

といくつか見回って来たんですが、よりによって作品を掲載しているpixivとニコニコがねえ…。
pixivコミックは出版社検索ができず、レーベルも有名出版社の雑誌のみ
というのはどうなんでしょ。一応扱ってくれてますが。
写真pixivコミックストア

でも有料販売が始まったのは10月からなので、UI改変の見込みはありますね。

一方ニコニコは
写真ニコニコ書籍02

レーベル検索が最下段にいかないと発見できず
検索をかけてマンガハックperryを見つけても
写真ニコニコ書籍 - マンガ ラノベ

ないのかよ!

今日はアイス食べながらブログ書きました。

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今日ちょっと起きる時に久々に金縛りをくらっちゃって
苦しさにドキドキしながらなんとか目を覚ましました。
金縛りっつっても脳が半分目覚めていないだけの生理現象の一種と知ってるんで
心霊現象だ~」なんて怖いことはないんですが、
体が思うように動かないというのは、それだけで息苦しくなるもんなんです。
ここで科学的な解説をしようとは思いませんが
(これ自体がいずれ何かのネタにできるかもしれない…)
いずれ金縛りにあった人は「心霊現象じゃなく、脳が半分寝てるからなんだ~」
とでも安心して苦しんでください。

…体が硬直して苦しいことに間違いはないんですよね。

えー…さて先週あちこちで告知したように、現在web上で僕が一方的に連載している
「デッドマキシマム」が「マンガハック」を運営するエコーズ株式会社様から
10月末より電子書籍として販売される運びとなりました。
電子書籍宣伝01_001

電子書籍宣伝01_002

デッドマキシマムは4話までの掲載中にいくつかの社から
「うちのサイトに投稿しない? 投票で高順位なら連載ですよ」
みたいなお誘いを受けたんですが、そういう話にホイホイ飛びついていったところで
私の漫画は人を選んでしまう(と思う)のでその手の投票には弱いし、
即連載という話でもない限り断ることはあらかじめ決めておりました。
で、前々から「電子書籍の出版代行を請け負います」という直球のお誘いをくださっていた
エコーズさんに結局お頼みしたという次第であります。
以前に描いていた「DEUCE」や「コズミックルイン」も出版していただいた
という関係もありましたしね。

…まあたぶん、多くの商業出版社より印税の利率はええと思いますし。
個人出版では割り込めないストアにまで売り込んでいただけるのも非常に大きいでしょう。
「できるだけ多くのストアで売れ」というのは佐藤秀峰先生も言うてたことですからね。
といっても7月末に始まったばかりの事業なんで、
私のところに印税はまだ入ってないんですけどね。

「印税が入ってないとか騙されてんじゃねえの?」
と思う人もいるかもしれないですが、電子書籍ストアから利益が振り込まれて
さらにこっちに振り込むわけですから、まあ時間もかかると思ってください。
ちゃんとした契約書も交わしましたし。
とんでもねえ契約をかわされそうになった経験のある私にすれば
至極まっとうな契約だったと思います。
(印税1%でアマゾンポイント支払いという
ありえない契約の出版代行に勧誘されたことがあります。
しかもそれに引っ掛かる人もけっこういたんですよ)

さて電書版のおまけになる「クィーンオブザZ」
という漫画2本(同じタイトルですが違う内容)は、
デッドマキシマムのプロトタイプで、コメディ寄りとシリアス寄りの二通りになっています。
だいたいの解説は電子書籍の方にもつけてありますが、
この話のもっとも初期の形態では「スプラッターギャグアクション」という
ピーター・ジャクソンの「ブレインデッド」みたいな話を狙っていたので、
グリムやフランクにギャグ適正があるのはそのせいなんですね。

普通の人には理解されないかもしれないですが、
サム・ライミの「死霊のはらわた」シリーズと、この「ブレインデッド」は
ホラーを装ったただのバカなのでスプラッターギャグに興味が出たら見てみてください。
血がドバドバ出てもケチャップだと思ってゲラゲラ笑うといいと思います。
今をときめくピーター・ジャクソン(ロードオブザリングの監督)が若かりし頃
喜々としてプール一杯分の血糊を用意してこんなアホな映画を撮っていたと思うと
なかなか感動しますわよ。

あ「死霊のはらわた」シリーズは、ライミが監督してないのもあるので
そこは要注意ですね。

映画といえば今日の昼、北海道では「ミッショントゥマーズ」を放送してました。

前々からダメ映画との評判は聞いていたので、デ・パルマ監督は好きながらも
なかなか手を出せずにいたんですよね~。
デ・パルマといえば「アンタッチャブル」ばかり有名ですけど
私にとっては「悪魔のシスター」に代表されるヒッチコッキアンな監督として、
記憶に刻まれていました。
そこそこいい映画を撮る人と思っていたあの監督がまさか…。






本当にダメな映画でした…。

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デッドマキシマムが「基本は毎回完結」という形式をとっているので、
つい先日からその手本にしようと考え
もう何年? 10何年ぶりかでブラックジャックを読み返してるんですが、
まー構成の無駄のなさや、コマ割りの上手さに感心しきりです。
自分で漫画描いてなかった頃とは、また違う感想が出てきます。



今時なら2~4回くらいに分けて描く話が、毎回一話で終わってるわけですからね。
逆に昨今の漫画は無駄に描きこみすぎなのかもしれません(反省点)。

ちょっと驚いたのが「U-18」という回で、
ご存知の方もありましょうが、この回はコンピュータの医師が
「病気にかかったのでブラックジャックを呼べ」という無理難題をふっかけてくる回で、
なんとかやってきたブラックジャックがコンピュータの回路を修理するんですが、
この当時にしては思いのほか回路の基盤描写がそれらしく見える。
今より全然資料の少なかった時代に、こんなんどうやって調べたんだと
食い入るように観察してしまいました。
…より後年の楳図先生の「私は慎吾」ですら回路描写をけっこう間違ってるのに

そういえば先週、デッドマキシマム5話の裏話で話忘れたんですけど、
全然活躍せず、意味もなく大破してしまうデュラハンの馬車は
「霊柩馬車」というやつで、キリスト教圏ではそこそこメジャーなものらしいです。
デュラハンを馬車に乗せるにあたり、いろいろ調べた末に発見したんですが、
「おっ、これは雰囲気的にもいいじゃん」と採用したにも関わらず
ページ数の関係から一切合切活用できるシチュエーションもなく、
たーだ大破してしまうという、素晴らしく無駄な手間をかけてしまいました
しかも設定は写真資料から起こしているので、どこに公開もできないという(;^ω^)
でも馬車の構造に関しては勉強になりました。
今後描く機会があるかどうかはともかく…。

第6話ではマンガワン版にも登場したフランク爺さんがついに登場しました。
デッドマキシマム06_001

アクションも色気も少ないので、評判が悪いのは覚悟のうえながら、
この爺さんはキーパーソンなので、ここで出さないわけにはいかないのです。
代わりに7、8話は全編アクション主体になる予定です。

そんなデッドマキシマムの電子書籍化に関しては、
たぶん今週中に発表できることがあると思います。
…たぶん、何のトラブルもなければ。


そういえば今週はいよいよ「巨影都市」の発売ですね。

この手のバンナムゲーは一部のウルトラマン、仮面ライダーもの以外
だいたいハズレなんですけども(ゴジラはセガの列島震撼以外全部ハズレや)、
これは絶体絶命都市のスタッフが作ったのでグラフィックの質は高くないけど、
内容は(いろんな意味で)面白いだろうと期待値は高いです。
絶体絶命都市は面白かったですからね。
東日本大震災で最新作が潰れた時はもったいないと思っていたので、
開発スタッフが立ち直ったのはとにかくめでたい。
それにしても「自然災害ではなく、怪獣災害にすれば角が立たない」
という天才的発想に至ったのが誰かは分かりませんが、版権にGOを出したバンダイは偉い!

まあウルトラマン、エヴァ、ガメラ、ゴジラはええんですけど、
パトレイバーいる? いるっていうか、こんな並みいるスーパー怪獣大戦に
パトレイバー出て大丈夫なの…という心配が。
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10月7日

それが開かれるのは道東地方の本屋やら新聞ではそこそこ宣伝されていて、
私も「ほーん、じゃあ始まったら一度行ってみようかな」程度に思っていた。
が開催が近づくにつれ、思わぬ情報がもたらされる。

ご本人が来場して開催にあたってのコメントを発するらしい

これを知った私は、ならば出向かねばなるまい! 
とめんどうくさがりな重い腰を上げ、その場所へ向かったのである。

CIMG2282

安彦良和展へ!

いずれ円盤が出る映画を見に行くのはめんどくさい。
だが生の安彦先生がこの地を訪れる機会などおそらくこの先ないであろう!
ならばあらゆるものをかなぐり捨ててでも出向くしかねえ!
現場に向かう我が胸にかかるは「誰がために戦う」(サイボーグ009)の主題歌だった。
…安彦さんと全然関係ないなあ。

いわゆる地方の美術館、ロビーもこじんまりした狭い空間、200人くらいの人がつめかけて
ギュウギュウのサウナ風呂の中、現れましたよ安彦先生が。
CIMG2279

残念ながら著作権の関係から、作品をバックにして撮ることはできなかったが、
安彦さんの丁寧で優しい口調による、各作品の解説をじかに拝聴した1時間ほどの時間は
至福にして苦痛のひと時であった。
何が苦痛って、わたしゃ結構背が高いもんで、前の方にいると座ることを要請されたんですね。
まだくじいた右足が完治していない私にとって、この屈伸は大変苦しいものでした。

だがこれも「好事魔多し」の一種であるならば、よろこんで引き換えといたそう。
熱狂的なファンも多く、安彦さんも人がいいもんだから、
解説が終わった後は予定になかったサイン会となり、僕もサインをもらってきました。
CIMG2283

本名じゃなくてペンネームで。
多くの人がサイン色紙やガンダムORIGIN1巻に書いてもらったのに対し、
僕が差し出したのは「ジャンヌ」の表紙裏!


わはははは。他のファンとは一味違うところを見せたかったのだが、
さすがにORIGIN四冊分もある本を、一時間カバンに背負っているのはなかなか重かったです(-_-;)

しっかし東映って昔から殿様商売で、コンバトラーのとき安彦さんとサンライズを
ひたすら下請け扱いしてこきおろしてたんですね…。
アニメーターの給料が安いのを手塚先生のせいにしたり
(虫プロはまっとうに払っていたそうです)
徐々に東映の黒い部分が明らかになっていきますなあ。

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と長い前置きが終わったところで、
今日の本題「デッドマキシマム」5話の製作裏話をしましょう。
デッドマキシマム05_001


1~4話に関してやってこなかったのは、
曲がりなりにもR-18である当ブログでこんな話をしていいものか
という迷いがあったことと、1~4話は思いのほか伏線が多く表にできない話もあったからです。
最近になってそんな迷いはどうでもいいと考え直し
また5話に関しては前にも後にも大した伏線が張られていないので話していいかなと。


第五話に関してはもともとまったく別のお話を当てる予定でした。
本来このシリーズは1、2話の轍を踏んだ、
やや暗めの雰囲気でいこうと想定していたこともあり、
まったく救いのない話を描くつもりだったんです。
が、キルシュの武器があまりに頼りないと1話を描き上げた時から感じていて、
ならば4話で武器強化を行い、5話は新武器のお披露目を兼ねたバトル中心の話にしよう
と入れ替えることにしました。

せっかく車もあることだし、カーチェイスを兼ねたバトルが望ましいと考え
それもあって作画参考用にちょっと高いダイカストカーを購入し、
敵は様々なモンスターの中からデュラハンを選びました。
デュラハンは標的を殺すために徹底的に追ってくる、しかも足(乗り物)も早そうだし、
チャンバラも期待できる。まさにピッタリの配役です。

2話とか3話を描いている最中の構想段階では、
街中から山間にかけてチェイスし、最終決戦はどこかの駐車場、
互角の戦いで勝負が見えず、グリムとデュラハンも見分けがつかない
これをキルシュがどう判別して狙撃するか

という内容でした。
グリムとデュラハンの見分けがつかなくなっているのは、
デュラハンには「標的に血を浴びせる」と言う特性があり、
それで血にまみれたグリムと、赤いドレスのデュラハンで
遠目には判別できない苦境を予定していたわけです。
「赤い女」というタイトルはそういう意味も当初はあったんです。

が5話の執筆が迫ってくると、脳内で予定とページ数のせめぎあいがはじまり
とうてい予定していた内容にはページ数が足りないと分かってきました。
山ン中のチェイスを描く余裕がない(;^ω^)
それにここまでの1~3話でのバトル、キルシュの援護が功を奏した展開ばかりです。
グリムの拳銃が役に立っているシーンもない。
これはいけない!

そこでクライマックスのあの展開へと結びつきました。
(そのうち有料になるので、詳しい展開は割愛しますね)
上記で予定していた話と結構変わっていますが、思いのほかすんなりまとまりまして、
特に、最後の駆け引きはうまくできたと自画自賛しています。
あそこでデュラハンの頭部を狙った刀が止められても、止められなくても
捨て身を考えているグリムの勝ちは変わらない状況になっているのが、
戦術面のポイントになっています。
最期に爆発しちゃうのは、モロ特撮ヒーローのノリです(^O^)


さて今週火曜日にUPする6話は、5話とはガラリと趣が変わりまして、
会話中心のお話になります。
展開的にはおとなしく、序~中盤は能書きばかりになりそうですが、
マンガワントーナメント版にも登場した「あの爺さん」が出てくる
重要回となりますので、どうかよろしくお願いいたします。
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前々から寝具がくたびれていたので、そろそろ取り換えようとマットレスを注文しまして、
それが届いた当日に右足を思いっきりくじいたうえ、全身をひねってしまい、
新しい寝具の寝心地がどうとかよくわからんようになっている松田です。

体を動かすたびに、変なところの筋が痛んだりしてますが、
たぶん寝心地はよくなったような気がします。

先週初頭から世間をにぎわせている「けもフレ監督降板騒動
角川作品に何度も振り回されてきたわしら年寄りにしてみれば「またか|д゚)」
という展開の騒動ですが、今回はモノがヤマト、ガンダム、エヴァに並びそうな
「けものフレンズ」だったうえに、WEBによってファンの発言力や団結力が増したため
角川の思惑通りには火が消えそうにないですね。

こういった角川の内部体制が引き起こした騒動のうち、
僕らの世代で一番迷惑をこうむったのは、なんといっても角川分裂騒動です。
あの当時は、サブカルの中心にいたのが角川雑誌で、漫画もアニメもライトノベルもTRPGも
全部角川が絡んでいたのに、全部むちゃくちゃにかき回されたひどい思い出しかないです。
わっはっは。
今だから笑って言えますが、作者の都合ならまだしも出版社の都合で
作品をバラバラにされたり中止にされたりとか少なからぬ憤りを覚えたもんです。

角川の内情については関係者じゃないのでよく分かりませんけど、
あそこ系列の編集者がひどいという話はあちこちの漫画家から飛び出てます。
真鍋譲治先生、木城ゆきと先生、麻宮騎亜先生あたりからもれた発言などは
まだ氷山の一角なんでしょう。
系列の富士見書房では見田竜介先生が「たかがギャグ漫画家」とののしられ
作品の方向を転換して終わらせた末、富士見を出たといいます。
…漫画の編集者しているなら、ギャグマンガを描くのが
いかに大変か知ってて然るべきだと思うんですが…。


もちろん悪い編集ばかりじゃないでしょうし、トップが春樹・歴彦だった時代は
本当にいい会社だったと思うんですよ角川は。
「幻魔大戦」「カムイの剣」「時の旅人」「火の鳥鳳凰編」
他にもありますけど、アニメーション映画だけ抜いても、どれも見ごたえがあります。

あっ、でも今見ると「幻魔大戦」や「カムイの剣」のストーリーがほへっとした
雰囲気に感じるのはなんだろう。りんたろうさんのクセかな。
でもアクションシーンの独特の演出はかっこいいですね。

実写も「悪魔が来りて笛を吹く」「戦国自衛隊」「里見八犬伝」「魔界転生」
どれも凄かった。特に深作欣二×東映特撮チームの組んだ里見八犬伝は今見ても傑作。


里見八犬伝は千葉真一と真田広之の殺陣の良さもさることながら、
特にねえ、志穂美悦子が奇麗なうえに殺陣がビシッと決まってるんですよこれが。
彼女のあとに、これだけ殺陣の上手くて奇麗な女優さん出てきてませんからね日本。
しかもギャバンも出ている!

春樹氏が、こういう才能の持ち主で「面白いと思ったことバンバンやれ!」
という方針の人だったから、このころの角川は凄かった。本当に凄かった。
彼が逮捕されてなきゃあなあ…。
でも麻薬はいくない。



愚痴なのか称賛なのかよくわからん話になってしまいましたが、
次回は「デッドマキシマム」5話の裏話でもしてみようかなと思っている次第。
あれはネームがすらすらできたんですけど、そこに至るまでにはいろいろあったんですよ。
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